NHK NEWS WEB 4月23日 18時18分 予防接種料金で公取が立ち入り検査
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130423/k10014130361000.html
埼玉県内の医師会が、インフルエンザの予防接種の最低料金を取り決め、価格競争を制限していた疑いがあるとして、公正取引委員会は、医師会に立ち入り検査をしています。
NHKの取材に対し、医師会の会長は料金を取り決めた事実はないと、否定しています。
立ち入り検査を受けているのは、埼玉県吉川市と松伏町の医師およそ40人が所属する吉川松伏医師会です。
関係者によりますと、吉川松伏医師会では、数年前からインフルエンザの予防接種の最低料金を13歳以上は4450円以上、13歳未満の1回目の接種を3700円以上と話し合いで取り決め、価格競争を制限していた独占禁止法違反の疑いがあるということです。
厚生労働省によりますと、インフルエンザの予防接種は65歳未満の場合、自由診療で行われ、費用は医療機関ごとに設定できるということです。
公正取引委員会は、価格競争を制限することで利益を確保しようとしていた疑いもあるとして、実態の解明を進めることにしています。
NHKの取材に対して、吉川松伏医師会会長の平井真実医師は、「料金を取り決めた事実はありませんし、会員に強要したことも全くありません」と否定しています。
インフルエンザの予防接種を巡っては、平成16年に三重県の四日市医師会が料金の取り決めを行って競争を制限していたとして、公正取引委員会から勧告を受けています。
65歳未満は自由診療
インフルエンザの予防接種は、65歳以上の場合は公費による助成が行われていて、多くの市区町村では、その地域にある医師会の間で価格を決めています。
しかし、65歳未満の予防接種は自由診療で行われていて、費用は医療機関ごとに設定しています。
厚生労働省によりますと、費用はワクチンそのものの価格およそ1000円に、事前に問診を行う診察料や注射の技術料などを加えた、合わせて3000円から4000円程度が一般的だということです。
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日本経済新聞 インフル予防接種カルテル疑い 埼玉の医師会立ち入り
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2301L_T20C13A4CR0000/
インフルエンザ予防接種の料金でカルテルを結んでいた疑いが強まったとして、公正取引委員会は23日、独占禁止法(事業者団体の禁止行為)違反の疑いで、埼玉県吉川市の吉川松伏医師会(会員数73人)を立ち入り検査した。会長など幹部から事情を聴くなどして詳しい経緯を調べる。
関係者によると、同医師会は2011年ごろからインフルエンザの予防接種の料金の目安を示すなどして、会員の医療機関に接種料金を守らせていたとみられる。
65歳未満のインフルエンザの予防接種は各医療機関が独自に料金を設定できる。医療機関によって2000~5000円程度と料金に幅があるという。
公取委は医師会が料金を示して守らせるのは会員の活動を不当に制限し、競争を避けるためのカルテルに当たる疑いがあると判断したもようだ。独占禁止法は事業者団体の禁止行為として、団体を構成する事業者の機能、行動の不当制限や、事業者に同法の禁じる不公正な取引方法に該当する行為をさせる――などを定めている。
インフルエンザの予防接種を巡っては、04年に三重県四日市市の医師会が料金の下限を示していたなどとして、公取委が排除勧告を出した。
吉川松伏医師会は「立ち入り検査が入ったのは事実だが、現時点で詳細は答えられない」としている。
そのほか同様の記事
YOMUIRI ONLINE インフル予防接種巡りカルテルか…埼玉の医師会
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130423-OYT1T00716.htm
47NEWS 予防接種料金でカルテルか 埼玉県の医師会に立ち入り
http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013042301001815.html
>>>>複数のメディアに取り上げられました。予防接種を巡る価格カルテルの疑いで医師会への立ち入り検査が明らかになるのは、2003年の四日市医師会(三重県)以来、2度目らしいです。
関係者によると、吉川松伏医師会は数年前から、インフルエンザ予防接種の料金について、13歳以上は「4450円以上」、2回の接種が必要な13歳未満の子どもでは「初回3700円以上」と決めて二十数人の会員に通知し、価格競争を制限した疑いが持たれています。料金は医師会の会合などで決めていたそうです。
どこからこんな情報が流出したのでしょう。