全国学校歯科保健大会、群馬音楽センターで開催

医療経済出版 http://www.ikeipress.jp/archives/5108

 日本学校歯科医会(中田郁平会長)による第76回全国学校歯科保健研究大会が10月25日・26日の両日、群馬音楽センター(高崎市)をメイン会場に開催された。テーマは、「『生きる力』をはぐくむ歯・口の健康づくりの展開を目指して〜子どもたちの未来を築く望ましい生活習慣の形成を見据えて〜」。
 25日午後より行われた開催式では、大澤正明・群馬県知事、富岡賢治・高崎市長、日本歯科医師会の大久保満男会長らが来賓として出席し祝辞を述べた。基調講演は大会テーマに基づき、東京女子体育大学の戸田芳雄教授が講演、シンポジウムは東京医科歯科大学の黒田敬介名誉教授を座長として行われた。
日本学校歯科医会のホームページ

幼児の「受け口」矯正必要?

中日メディカルサイト   Q 幼児の「受け口」矯正必要?

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20121017141728819

3歳の息子ですが、歯科医師に「受け口」になっていると指摘され、矯正を勧められました。3歳に矯正をさせるのも気が引けます。(女性・38歳)

A 永久歯が生えてからでも

顎の発育は上顎と下顎で異なります。上顎は生後から急速に成長し、10歳ごろから徐々に成長のスピードが緩やかになります。一方、下顎は体の成長に合わせて大きくなるので、上顎の発育よりも遅れます。顎の成長が終わるのは20歳前後ですので、3歳の時点で受け口と判断するのはやや早計かもしれません。骨格は両親に似るので、相談のケースでは、歯科医師がご両親の顎の形を考慮した可能性もあります。

顎骨の発育異常がある場合、早期に器具の装着によって顎発育の誘導を行うこともあります。しかし、最終的には顎矯正(手術)が必要です。加えて、長期間の顎への矯正力によって顎(がく)関節に影響を及ぼしやすいことや、器具を口の中に入れるストレスを子どもに強いるなどの理由で、今はあまり行われないようです。

受け口には、歯の位置が原因となる場合と顎の成長が関わる場合があります。前者は主に歯科矯正によって治療し、後者は顎矯正が主体です。手術による治療でも歯科矯正は必要ですが、手術前後の歯科矯正に対しては保険適用が認められています。

まずは、永久歯(特に第一大臼歯)が生え終わる7歳ごろに、再び歯科医院を受診して、かみ合わせを診てもらうのがよいのではないかと思います。(愛知学院大歯学部顎顔面外科学講座准教授・深野英夫氏)

口角炎治療しても治らない

中日新聞  口角炎治療しても治らない

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20121010140331307

Q 口角炎治療しても治らない

口角炎を患い、皮膚科でビタミン剤と塗り薬を処方されていますが、3カ月以上も治りません。ほかに治療法は?(女性・48歳)

A 原因を再検査する必要も

唇の両端、あるいは片側が炎症を起こし、切れたりカサカサになったりするのが口角炎の症状です。「口を開けると痛い」「しょうゆが染みる」といった症状もよく見られます。

原因は細菌、ウイルス、カンジダなど真菌への感染ですが、皮膚の炎症を防ぐ働きがあるビタミンB2が不足したり、鉄欠乏性貧血や薬の副作用などでも起こりやすくなります。栄養バランスの崩れや睡眠不足、疲労も症状を悪化させる原因です。まずは、ご自分の食生活や生活習慣を見直すことが大切です。

症状が改善しないようなら、皮膚科や耳鼻咽喉科、歯科を受診してください。放置して悪化すると、さらに皮膚の切れ込みが深くなり、痛みが強まります。

治療は、原因が細菌によるものかどうかなどを診断し、原因に応じて薬物治療をします。細菌が原因なら抗生物質の軟こうやビタミンB剤の内服、カンジダなどの真菌が原因なら、抗真菌剤の塗り薬を使うのが一般的です。処方された薬をきちんと使用し、生活習慣を改善すれば、普通は少しずつ良くなっていきます。

医師の指示を守っていても長引くようなら、原因を再検査する必要があるかもしれません。口角炎の症状はヘルペスウイルスなどでも起こります。主治医によく相談しながら、治療を続けてください。(吉祥寺セントラルクリニック理事長・矢端幸子氏)

口腔ケアが寿命を左右 虫歯や歯周病が原因で心筋梗塞が起こる!?(2)

リアルライブ

http://npn.co.jp/article/detail/21583448/

笑えない話がある。中性脂肪、コレステロール、血圧などを毎年、定期健康診断でチェックしていたAさん(52)のことだ。これまで一度も引っかかったことがなく、今年も同じと思っていた。しかし心電図でエコーを取ったところ、心臓の冠状動脈に大きな梗塞が見つかった。
診断結果を受けて、面談に当たった医師はこう言った。
「下壁梗塞ですね。かなり進んでいます」
それを聞いたAさんは仰天した。
「そんな…。コレステロールも中性脂肪も正常値だった。血圧も130だから、心筋梗塞なんかになるはずがない。先生、いったいどうしてですか」
ショックを受けたAさんは、原因についていろいろ頭をめぐらせてみた。だが、食べるものから、重大疾患につながるようなものは考えられなかった。
ところがこのAさん、口腔内のケアがまったくできていなかった。虫歯が3本もあり、そのすべてが歯周病に侵されていた。そのため口臭も酷い。

山梨大医学部名誉教授(心臓内科)の田村康二氏が言う。
「虫歯や歯周病で繁殖した菌が口腔内の傷から血液中に入ると、それが心臓の冠状動脈まで達したとき、血管の内壁を傷つけて、心筋梗塞になることが最近の研究で明らかになってきました。虫歯だと侮ってはいけません」

歯も体も健康だった人が歯周病菌によって心筋梗塞を発症し、亡くなったケースもあるという。健康だと思っていたのは歯だけで、歯の周りの歯茎や歯を支える歯槽骨は健康ではなかったのだ。
ただし、その亡くなった人は、生前、周りの人から口臭を指摘されていた。死後に解剖した結果、何と心臓の血管の内壁から本来あるはずのない歯周病菌が発見され、歯周病が原因の心筋梗塞で死亡したことが判明したのだ。
「歯周病に罹患したグループは、そうでないグループよりも心臓病のリスクが高いとか、歯周病で歯を支える歯槽骨の骨吸収のスコアが高いグループでは、そうでないグループよりも50%も心臓病に罹患するリスクが高くなっているという報告もあるほどです。いずれにせよ、歯周病原性細菌などによって引き起こされる炎症が、心臓の血管壁を損傷する一つの要因になっているのは間違いありません」(田村氏)

高齢者の誤嚥性肺炎、むせる人は予防策を

健康百科  http://kenko100.jp/kenko/2012/10/16/02

細菌やウイルスが気管に入る

お年寄りの誤嚥(ごえん)性肺炎が多くなっている。高齢になると物をのみ込む嚥下(えんげ)機能が低下するためだが、飲食時にむせるお年寄りは特に注意が必要。予防策について東京病院呼吸器科の寺本信嗣医長に聞いた。

初期は気付きにくい

誤嚥性肺炎は、唾液(だえき)など分泌液に含まれる細菌やウイルスなどが誤って気管に入り、増殖することによって起こる病気。

「嚥下機能が低下した高齢者に多いのです。初期には食欲がない、元気がないといった程度で本人も家族も気付きにくく、せき、たん、発熱が認められたときには重症化しているケースが少なくありません」(寺本医長)

実際、お年寄りの死因の多くを占める。こうした事態を招かないためには、まず予防が第一だ。

「過度に神経質になる必要はありませんが、食事の時にむせたり、のみ込みが不自由だったりする高齢者は予防を心掛けてください」(寺本医長)

食後にブラッシング

まずは食事内容。お年寄りが食べやすいように調理してあげるとよい。「よく食材は細かく刻んだ方がよいとか、軟らかい食べものがよいとかいいますが、これは個人差があります。本人が食べやすいように調理してあげることが大切です」(寺本医長)

口の中のケアも欠かせない。「食事が終わった後、家族や介護者は口の中に残っている食べかすを取り除いてあげてください。その後、ブラッシングやうがいをして口の中を清潔に保つと理想的です」(同医長)

歯がない場合や、流動食をチューブによって胃に流し込む経管栄養のお年寄りも同様。こうした口の中のケアに加え、寝たきり状態のお年寄りでは時々、体位を左右に変えてあげるとよい。たとえ1日1回でも、体位を左右に変えてあげるとたんが出やすくなるので、多少誤嚥しても細菌やウイルスを排出しやすくなるという。

このほか、嚥下と発声の筋肉はほとんど重なっているので「よく話したり、歌ったりすると予防効果が期待できます」と寺本医長は勧めている。

口腔ケアが寿命を左右 虫歯や歯周病が原因で心筋梗塞が起こる!?

リアルライブ http://npn.co.jp/article/detail/51790873/

歯周病とは歯と歯の間にプラーク(歯石)がたまり、細菌が繁殖して歯ぐきが痩せていく感染症。日本人の約96%が毎日歯を磨き、2回以上磨く人は50%以上といわれるが、それでも家庭でのブラッシングだけでは歯と歯の間、歯と歯茎の境目に付着する細菌の塊のプラークが取りきれず、歯周病を発症させてしまう。
歯周病菌によって歯の根を支える歯槽骨や歯根膜が侵食され、歯がグラグラになる。成人が歯を失う原因の8割が歯周病によるというのだ。

実は、こんな報告もあるという。
さる歯科医の弁。
「歯周病が心疾患の原因になるというのは今や常識ですが、口腔内の健康は、女性のボケ防止にもつながることもわかってきました。歯を磨く回数が1日1回以下の女性は、1日に3回歯磨きをする女性よりも65%も認知症を発症する確率が高いことが判明したのです。これは歯周病の細菌が脳にまで達すると、炎症や脳損傷を引き起こす原因になるからだと考えられています」

歯周病が体にもたらす影響は計り知れない。胃の内壁に大きな潰瘍があれば相当強い症状が出るが、歯周病は体に大きなダメージを与えているにもかかわらず、痛みなどの症状がないから始末が悪いという。
「糖尿病は感染に対する抵抗力を低下させ、罹患者は2倍以上も歯周病になりやすい。が、逆の関係もあって、歯周病があると炎症物質がインスリンの働きを邪魔するので糖尿病になりやすいし、悪化もさせる。つまり悪循環に陥るのです。また、炎症物質が血管内皮に炎症を引き起こし、動脈硬化を進行させます」(田村氏)

そのため重度の歯周病を持つ人は、そうでない人に比べ心筋梗塞や脳梗塞を発症するリスクが2~3倍近く高くなるという研究報告もある。
「65歳過ぎの高齢者に急増している肺炎の多くは、口内で大量に繁殖した歯周病菌の混じった唾液が気管に入ってしまうことで起きる誤嚥(ごえん)性肺炎であることもわかっています。このように、口腔のケアが寿命を左右するといっても過言ではないのです」(田村氏)

やはり、日頃から歯医者にはせっせと通い、口腔内は清潔にしておいた方がよさそうだ。

高齢者の口腔ケア

ヘルスデージャパン

http://www.healthdayjapan.com/index.php?option=com_content&view=article&id=4043%3A20121015&catid=52&Itemid=106

高齢になり、身の回りのことをするのが困難になるにつれて、口や歯の手入れも難しくなってくる。
米国歯科医師会(ADA)は、高齢者の介護をする人に次のようなことを勧めている。
・毎日、歯磨きやフロスを忘れないように高齢者に言う
・自分で歯を磨いたりフロスをしたりするのが難しければ、歯科医や歯科衛生士に相談する
・定期的に歯の検診を受けるようにする
・高齢者の食習慣の変化に気づいたら、入れ歯に問題がないか確認する
・口内の細菌が肺炎のきっかけになる場合があるので注意する
(HealthDay News 10月3日)

虫歯予防に親子が行列~歯の健康を守る郡市民大会

南信州新聞

http://minamishinshu.jp/news/medical/%E8%99%AB%E6%AD%AF%E4%BA%88%E9%98%B2%E3%81%AB%E8%A6%AA%E5%AD%90%E3%81%8C%E8%A1%8C%E5%88%97%EF%BD%9E%E6%AD%AF%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8B%E9%83%A1%E5%B8%82%E6%B0%91%E5%A4%A7.html

飯田下伊那歯科医師会(松野文昭会長)と飯伊地区包括医療協議会(蟹江孝之会長)は6日、第37回「歯の健康を守る郡市民大会」を飯田市高羽町の飯田文化会館で開いた。ことしも就学前の子どもたちを対象にしたフッ素化合物の無料塗布に行列ができたほか、新規の摂食嚥下(えんげ)内視鏡検査や口腔がん検診をはじめとする多彩なコーナーが開設され、親子連れでにぎわった。

正しい口腔衛生知識の普及と定着に努め、郡市民の健康の保持増進に寄与する狙い。近年は「生活と環境まつり」と併催しており、歯科医師や歯科衛生士、栄養士らによる検診や口臭・咬合(こうごう)力測定、食生活相談なども受け付けた。

歯を丈夫にし、虫歯への抵抗力を高めるフッ素化合物の塗布は大人気。開始前から大勢の親子連れが屋外で列をつくった。場内で子どもたちは専用の器具を口に入れ、2分ほどを我慢。初めての経験に泣き出す子もいたが、終了後に白い歯をのぞかせていた。

このほか▽ブラッシング指導▽歯科健康相談▽歯科技工製作物(入れ歯など)の展示▽本年度の口腔衛生ポスター・標語コンクールの入賞作品展―などもあった。

松野会長は「口腔衛生や歯の健康は生涯にわたって大切。今回の摂食嚥下内視鏡の検査や口腔がん検診のような新たな企画を取り入れ、幅広い年代に口腔ケアの重要性をアピールしていきたい」と話していた。

幅広い配置を 歯科衛生士のニーズ高まる

デーリー東北新聞社

http://cgi.daily-tohoku.co.jp/cgi-bin/news/2012/10/10/new1210101601.htm

健康は口内から―。高齢社会の進展で、口腔(こうくう)ケアの重要性が高まる中、その〝担い手〟となる歯科衛生士が全国的に注目を集め、健康づくりや介護の現場で存在感を増している。ただ、青森県内ではまだ認知度が低く、歯科衛生士の働く場は歯科診療所などの医療機関にとどまっているのが現状。関係者からは、介護現場や自治体などへの配置を求める声が上がっている。

公益性を有する“医療提供者”の国民会議への参画を!(日歯)

ヒョーロンNEWS

http://www.hyoron.co.jp/in/top_/1210/n121012.html

日本歯科医師会(大久保満男会長)は9月27日,東京・市ヶ谷の歯科医師会館において定例の記者会見を行った. 冒頭の挨拶で大久保会長は,消費税率の引き上げと同時に創設が決まった社会保障制度改革国民会議について触れ,開催時期が不透明な政局に「このままでは増税だけが決定し中身についての議論がなされない可能性がある」という強い懸念を表明した.加えて,かつての小泉政権下での総合規制改革会議等と同様に,医療関係者は“利害関係者”とみなされ国民会議の場から除かれかねない……とする新聞報道にも言及.「国民の誰もが医療を受ける可能性のある以上,医療提供側の考えを抜きに医療や社会保障の議論が進行することはあり得ない」と,歯科医療経営等のいわゆる“利害”の問題は結果論に過ぎず,歯科医療を通じて国民の健康に貢献するという公益性が主軸であることを強調し,医療関係者が“医療提供者”として国民会議に参加できるよう引き続き求めていく姿勢を示した.他に紹介された内容は以下のとおり.
インフルエンザ対策における口腔ケアの重要性  -中略- このたびPLoS ONEに掲載された論文によると,口腔内細菌が抗インフルエンザ薬の効果を阻害し,症状を重症化させる可能性が示唆され,インフルエンザ対策における口腔ケアの重要性が明らかとなった.今後は動物実験や臨床疫学における検証が課題となるが,誤嚥性肺炎や糖尿病と歯周病の関係に続いて,口腔と全身の関わりを国民に広く周知させる研究成果であると思われる.
身元確認・警察歯科関連  身元確認作業における死後記録のデンタルチャート・照合結果報告書について,東日本大震災の経験を踏まえて検討された統一様式が発表された.-中略ー 来年度から実証実験を開始し,収集しやすい情報様式の検証や照合ソフト・システムの開発など,データベース構築に向けた具体的な議論が進められる見込みである.
薬事承認に関する要望  政府発表の「日本再生戦略」「医療イノベーション5か年戦略」において医療は成長産業として位置づけられているが,来年度に予定されている薬事法改正に向けて,日歯は,①歯科分野のイノベーション推進支援,②個人輸入問題への対応,を盛り込んだ要望を提示した.①に関しては財政的補助や治験拠点の構築,PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)審査員の質の向上を目的とした人事交流,②に関してはインターネット普及による過度なコスト削減目的での個人輸入の問題を挙げ,国民に良質な医療を迅速に提供する立場から,改正案の早期成立を求めて11月半ばにも厚労省医政局宛に要望書を提出する.

(2012.10.12)