早期の乳がん患者で、遺伝子検査により手術後の再発の恐れが低~中程度と判定された人には、抗がん剤による化学療法は不要で、ホルモン療法だけで十分だとする臨床研究結果を、米国などの研究チームが4日までに米医学誌に発表した。このような判定を受けるのは早期患者の7割を占める。これまでも再発の恐れが低い患者はホルモン療法で十分とされていたが、中程度の患者については明確ではなかった。必ずしも再発の恐れが高くない人が「念のため」と、体への負担が大きい化学療法を併用するケースもある。チームは「治療法の選択に大いに役立つ」としている。臨床研究は米国など6カ国、1200の医療機関が参加。がんの切除手術を受けた23~75歳の約1万人の患者を9年間追跡調査した。
>>
産経ニュース 2018.6.8
http://www.sankei.com/life/news/180605/lif1806050011-n1.html
科学的な裏付けがあって抗がん剤を使わなくてよいというのであれば、使いたくないのが一般的な意見かと思います。今までの研究では、再発の恐れが低い患者はホルモン療法で十分とされていましたが、中程度の患者については明確ではありませんでした。この度の結果から、中程度の患者さんにおいても、ホルモン療法で十分との方針が出されました。これに伴い、標準の治療が変わってくる可能性があります。根治手術が必要と考えられていた頃から考えてもすごい進歩かと思います。今後に注目ですね。