激しいせきが長く続く「百日ぜき」は、幼い子供の病気という印象が強いが、近年、大人の患者が増えている。重症化しやすい赤ちゃんへの感染源になるため、専門家は警戒を呼び掛ける。国も患者数の調査方法を見直すなど、対策強化に乗り出した。
百日ぜきは百日ぜき菌による感染症。風邪のような症状で始まり、だんだんせきが強くなる。けいれんするような激しいせきや、息を吸うときにヒューと音が鳴るなどの特徴的な症状がある。菌は、せきやくしゃみのしぶきなどで広がり、治療には抗菌薬を使う。ワクチンを打っていない赤ちゃんがかかると重症になりやすく、肺炎や脳炎を発症することや、死亡する場合もある。特に生後6カ月未満は注意が必要だ。国は、全国約3千の小児科の定点医療機関による報告で患者数を把握している。厚生労働省などによると、近年の報告数は年2千~3千人。1980年代初めにワクチンが導入された結果、約30年で報告数は約10分の1になった。かつて患者の多くは0歳児だったが、平成14年ごろから大人の患者が増えだした。19年には複数の大学で患者が集団発生。全国的に流行した22年には、小児科からの報告なのに約半数を大人が占めた。大人の百日ぜきは子供のように重症になることは少ない。だが、国立感染症研究所の神谷元主任研究官は「子供を守るためには、大人の百日ぜきを予防することが必要」と強調する。
厚労省は30年1月から、全ての患者を報告する全数把握疾患とすることを決めた。百日ぜきの予防にはワクチンが有効だ。国内ではワクチンが定期接種になっており、生後3カ月から計4回の接種を原則無料で受けられる。感染研によると、0歳児後半での抗体保有率は90%以上になる。ただ問題は、その効果が長続きしないこと。4~12年で急激に低下することが分かってきた。そこで11、12歳が対象の2種混合ワクチンに百日ぜきを加え、予防効果を高めることが厚労省の審議会で検討されている。百日ぜきに詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州・臨床研究部長は「全数把握で何歳ぐらいの患者が多いかがはっきりすれば、ワクチンの追加接種の戦略も立てやすくなる。だが症状が軽い大人も正しい診断を受けるには、市民と医療機関、双方への啓発が重要になる」と課題を指摘する。大人の百日ぜき患者が増えているのは海外も共通。感染研の神谷さんによると日本とほぼ同時期に報告例が増え始めた米国では、追加接種用の大人向けワクチンが承認され、赤ちゃんと接する機会が多い人への接種が推奨されている。
>>
産経ニュース 2017.11.29
http://www.sankei.com/life/news/171128/lif1711280008-n3.html
百日咳についての話題です。大人の百日咳は、重症化しにくいことがあげられていますが、大人に関しては、百日咳によるうつ病を発症することもあり、様々に注意が必要です。また、抗菌剤についても、耐性菌の出現も確認されており、ケースによっては完治まで時間がかかることもあるそうです。感染しないよう気をつけるといっても難しいですが、手洗い、うがい、必要に応じてのマスクが予防となりそうです。