ヨミドクター http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=74147
今回紹介するのは、鬼才、クエンティン・タランティーノ監督・脚本の「ジャンゴ~繋(つな)がれざる者」(2012年/米国、 全国公開中)。監督作品としては、前作「イングロリアス・バスターズ」以来3年ぶりの作品です。 (中略)
さて、アカデミー助演男優賞を撮ったクリストフ・ヴァルツ演じるキング・シュルツ。彼は賞金稼ぎになる前は、歯科医でした。自分でも「ドクター・キング・シュルツ」と名乗ります。
なぜ彼が歯科医から賞金稼ぎになったのか、詳しい理由は語られません。彼はドイツ人ですが、歯科医として働いていたのがドイツだったのか、ドイツから移住してアメリカのほかの地域で働いていたのか、それも分かりません。いずれにしても、彼が歯科医として働いていた地域ではうまく稼げなかった。だから、手っ取り早く金を稼げる賞金稼ぎになったのかもしれません。
日本では、「歯科医師過剰問題」が叫ばれて久しい。文字通り、歯科医師が患者数に比べて多すぎる、ということです。
厚生労働省の医師・歯科医師調査(2010年)によると、医師の数は29万人余り。これに対して、歯科医師の数は10万人を超えています。内科、外科、小児科、産科などすべての診療科を合計した医師数の、3分の1に当たる数の歯科医師がいるのです。歯科医一人あたりの人口は、日本はアメリカやドイツ、イギリス、カナダなど欧米各国に比べて最も少ない、というデータもあります。
歯科診療所の数は6万7000以上。コンビニエンスストアが約4万7000ですから、1・4倍あります。
一方で、厚労省の歯科疾患実態調査によると、むし歯を持つ人(5~44歳)の割合は減り続けています。たとえば10~14歳では、1987年に90・4%だったのが、2011年には34・7%に減っているのです。
もし、患者数に比べて歯科医師が多すぎるのが事実だとすると、当然、1人の歯科医が診る患者数が少なくなるので、診療所の収入も減ります。中には、開業しても経営がうまくいかず、閉院してしまう歯科診療所も出てきます。さすがに現代では賞金稼ぎという職業はないので、やめた人は何をやっているのでしょうかね。
ただ、本当に歯科医が余っているのかどうかは、どうも分かりません。以前この問題を取材した記者によると、開業歯科医の平均年収は1400万円前後と高い水準だったと言うし、経営の手腕が悪ければ赤字になるのは何も歯科医院に限ったことではありません。
今の歯科診療は、単にむし歯を治療するだけではなく、歯や口の中をきれいに保つ「口腔(こうくう)ケア」にも力を入れています。細菌の流入による高齢者の肺炎を予防したり、口腔がん手術後に口腔ケアを行うことで合併症を減らしたりと、その効果が注目されています。超高齢社会の今、口腔ケアのニーズは今後ますます高まると思われます。
もうからないから、という理由で歯科医をやめる人もいるでしょうが、シュルツの場合は、本当は「向いてないから」だったのでしょうね。だって、生き生きと賞金稼ぎの仕事をやってますから。
>>>歯科医は儲からなくても好きだったら頑張れます!?