健康百科 http://kenko100.jp/news/13/03/22/01
米ハーバード大研究
世界的な社会問題となっている肥満の増加。その一因として挙げられているのが、ジュースなど砂糖入りの飲み物(加糖飲料)の飲み過ぎだ。米ハーバード大学公衆衛生学部のGitanjali M. Singh氏らは3月19日、米ニューオーリンズで開かれている学会で、加糖飲料の飲み過ぎによるとみられる糖尿病や肥満が原因の死亡は、年間18万人に上ると発表。最多はメキシコで、日本は世界で最も少ない国だったという。(関連記事1、関連記事2、関連記事3)
糖尿病死は年間13万人
米国心臓協会によると、炭酸飲料やスポーツ飲料、フルーツ飲料などの加糖飲料は世界中で親しまれており、体重の過剰な増加を引き起こすことで糖尿病、心臓病、一部のがんなどのリスク増大につながっているという。Singh氏らは昨年、加糖飲料を飲み続けると、体重増加や肥満をもたらす遺伝子変異を起こさせるとの研究結果を報告した(米医学誌「New England Journal of Medicine」2012; 367: 1387-1396)。
同氏らは今回、各国の加糖飲料の消費量が肥満や糖尿病に関連した死亡に与える影響を解析。全世界で1年間に起きていた加糖飲料関連死は約18万人と推計された。内訳は13万3,000人が糖尿病による死亡、4万4,000人が心臓病や動脈硬化などの心血管疾患による死亡、6,000人ががんによる死亡だった。
世界の9つの地域で加糖飲料の消費に関連した糖尿病死が最も多かったのは、中南米・カリブ海諸島地域で年間3万8,000人。心血管疾患死が最も多かったのは東・中央ユーラシア地域で年間1万1,000件だった。北米での加糖飲料関連死の数は年間2万5,000件との結果も示されている。
国民1人当たりの加糖飲料消費量が最も多い国の一つメキシコでは、1年間の同飲料関連死が成人100万人当たり318人で最多で、一方、消費量が最も少ない国は日本で、関連死も100万人当たり10人と推計された。
同氏らは今後、子供を対象とした評価も行うべきとしている。
米国飲料協会の反論
今回の発表が行われた当日、米国飲料協会は声明を発表。「Singh氏らの発表は、一学術集会のポスター発表演題にすぎず、査読を受けていないだけでなく、論文発表もされていない。また、本当に加糖飲料が糖尿病や心血管疾患、がんを引き起こすのかを示したものではない」などと反論した。
また、炭水化物の摂取と糖尿病リスクに関連なしとの報告があるとも説明。心血管疾患の予防についても、禁煙や適切な体重維持などの方策もある他、最近発表されたミイラの研究(関連記事)も引用し、「砂糖や加糖飲料が登場するずっと前から動脈硬化があったことが示されている」と付け加えている。
>>>ジュース等の飲みすぎには気をつけましょう