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当面は入院患者向け
長野県諏訪市の諏訪赤十字病院は4日、手術後の合併症の予防などを図る「歯科口腔(こうくう)外科」を開設し、診療を始めた。信州大医学部から非常勤医師1人と歯科衛生士1人の派遣を受け、入院患者に限り週1日診療する。来年4月をめどに常勤医師を確保し、外来患者の受け入れを含めて診療態勢を強化する方針だ。
同院によると、口の中は細菌が非常に多く、手術時の全身麻酔で口から気管に入れる管に細菌が付着すると、肺炎を引き起こすことがある。また、虫歯は抗がん剤の副作用であごの骨が壊死(えし)する原因にもなるという。
歯科口腔外科では、ブラッシングをしたり粘膜をかき出したりして口の中を清潔にし、保湿剤などで乾燥を防ぐ。口腔ケアがメーンで、がん治療などに支障が生じる場合には虫歯も治療する。
口腔ケアを実施している病院は、食道がん手術後の肺炎や呼吸不全の発症率が低いとのデータもあり、予防効果は明らか。診療に当たる鎌田孝広医師は「とくに食道がんや胃がんの患者には積極的にやったほうがいい」と話した。
手術前後に口腔ケアをする「周術期口腔機能管理」は今年4月から保険適用され、診療科を設ける医療機関が増えているという。 (中沢稔之)