ヘルスデージャパン
子どもにとって、親の監視のない状況で遊ぶことは身体的にも社会的にも有益であることが、新たな研究で明らかにされた。かつては「夕飯までに帰りなさい」と子どもを自由に遊びに行かせた時代もあったが、現代では安全への心配から、体系的な活動をすることが増え、「自由遊び」が少なくなっている。
今回のレビューでは、木登りや近所の探検などの「危険」を伴う遊びが子どもの発達に有益であり、身体活動量も増加させることが示された。それだけではなく、監視する大人のいない状況で、子どもたちは互いに折り合いをつけて上手く付き合い、独自のルールを作る方法を学んでいくと、研究を率いた米ブリティッシュ・コロンビア大学助教授のMariana Brussoni氏は述べている。格闘ごっこなどの荒っぽい遊びも、けんかやいじめとは異なり、子どもたちは相手に合わせて力を調整しているのだという。
「International Journal of Environmental Research and Public Health」オンライン版に掲載された今回のレビューでは、8カ国で計5万人の小児(7~15歳)を対象にさまざまな「危険な」遊びについて検討した21件の論文に着目。全体として、自由な遊びが子どもに特定の危険をもたらすことはなく、ある研究では、治療を要する怪我をするリスクは、スポーツよりも自由遊びの方が低いことが判明した。
米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センター(ニューヨーク市)小児研究センターのRebecca Berry氏は、子どもには大人の邪魔が入らない活動が必要だと述べる。常に大人が遊び時間を主導し、ルールを教えてしまうと、子どもは自分に自信がもてずに「外部」に頼るようになってしまう。もちろん親は子どもが過ごす環境の安全性を確保する必要があるが、公園の中でも「だめ、降りなさい!」「もっとゆっくり!」などという親の声がよく聞かれると、同氏は指摘する。 子どもには個人差があり、特に危険を好む子もいるため、親は我が子の「資質」を考慮する必要がある。しかし、転んだり、膝を擦りむいたり、心を傷つけられたりすることを一切させてもらえない子どもは、未知のものはすべて危険だと解釈し、困難に立ち向かう自分の能力に疑いをもつようになってしまうこともあるという。また、大人と同じように、子どもにも誰の指示も受けない時間が必要だと、Brussoni氏は指摘している。
>>「危険な遊び」についての話題ですが、確かに最近では、いわゆる殴り合いの喧嘩や荒っぽい遊びなどは、問題が起こることが多いため、ほとんどされなくなってきたのではないでしょうか。いきすぎた場合は、大人が止めないといけないですが、子供にとっても、「ある程度の荒っぽい喧嘩」等については、相手に対し、どこまでやっていいのかという事を学べる機会にもなり得るとの考え方もありますが、どこまでが「ある程度」なのかという問題も出てきます。難しい問題かもしれないですね。