鹿児島大病院(鹿児島市)で入院患者から多剤耐性アシネトバクターや類似の菌が検出され計8人が死亡した問題で、病院は3日、記者会見し、感染症を発症していたのは4人で、うち3人が病状悪化に影響した可能性があるが、死亡との因果関係は不明確だとした。残る1人も影響した可能性は否定できないと認めた。残る4人については、感染症の発症はなく保菌状態にとどまったとして、死亡との因果関係を否定した。夏越祥次(なつごえ・しょうじ)病院長は「亡くなった患者のご冥福をお祈りし、ご家族に深くおわびする」と謝罪した。菌検出の15人中、14人は集中治療室(ICU)の入室中または退室後に検出され、ICUのマットレスからも菌が出た。病院は、ICUが発生源となった可能性があるとして、改修工事を実施している。病院は昨年4月から今年4月の間に入院していた患者5人から多剤耐性アシネトバクターが、平成28年9月以降に入院した10人から、類似の菌がそれぞれ検出されたと説明した。多剤耐性アシネトバクター検出が発覚した当初の対応について病院側は、菌が検出された患者の周辺の清掃強化や、他に保菌者がいないかどうか検査はしていたと強調した。
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産経ニュース 2018.8.3
http://www.sankei.com/life/news/180803/lif1808030038-n1.html
2050年には耐性菌での死亡者が世界で5000万人と予測されています。きちんとした対策をとらなければ、がんでの死者より多くなるとの見解も示されています。健康の人の中には耐性菌を常に保菌している人もいるとして、病院の中のものに不用意に触れないなど耐性菌を病院に持ち込まないようにする必要性はありますが、それ以外に、多剤耐性菌を生み出さないことも重要であり、正しい薬の知識を国民が持つ必要があるかと思います。