ヘルスデージャパン
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米国政府が、肺疾患の原因となる金属ベリリウムへの労働者の曝露を大幅に低減するための新たな基準を提案した。米国労働省、労働安全衛生局(OSHA)によるこの新たな規則は、約3万5,000人が対象となり、年間100件の死亡、50件の重篤疾患を予防できると考えられる。ベリリウム粒子を吸入すると、慢性ベリリウム症と呼ばれる治療不能の疾患を発症することがあるほか、肺がんのリスクも上昇するという。ベリリウムへの曝露は、鋳造や溶錬、酸化ベリリウムを含有するセラミックや複合材料の製造、歯科技工室での作業などに携わっている労働者で多い。また、ベリリウムは核兵器の構成要素としても不可欠である。
現在、8時間のベリリウム曝露限度は空気1m3あたり2.0μgとされている。新たな基準では、これを0.2μgまで引き下げるとともに、保護具の使用や健康診断およびその他の医学的モニタリング、研修などによる労働者保護の強化も要求する。この新たな基準の必要性が提言されたのは2012年のこと。米国最大手のベリリウム製品メーカーMaterion社と、ベリリウムを扱う労働者を代表する鉄鋼労働組合が共同でOSHAに対し要求を行った。米国労働長官のThomas Perez氏は、「この提案は多くの命を救うとともに、何千人もの労働者の健康維持と生産性の向上に役立つはずである」と述べている。OSHA労働次官補のDavid Michaels氏は、今回の産業と労働者の連携は多数の命と肺を守る歴史的な機会をもたらすものであるとして、他の業界でも、産業と労働者団体が協力して有害物質曝露の低減を目指すことを政府として期待すると述べている。
今回の新たな基準は、原材料に含まれるごく微量のベリリウムに曝露する一部の作業者は対象としていない。例えば、石炭燃焼を用いる火力発電所やアルミニウム製造会社の従業員などがこれに該当する。また、建設業や造船業で石炭スラグを用いた吹き付け作業を行う人も新たな基準の対象にはならないという。
>>ベリリウムへの曝露は、酸化ベリリウムを含有するセラミックや複合材料の製造、作業などに携わっている労働者が問題となっていますが、歯科技工士さんについては、大きな問題となる曝露になっているというわけではなさそうです。ただ、曝露自体については、きちんとした調査がなされることが必要であり、この法案については、アメリカでのケースですが、必要に応じて日本でも、きちんとした調査をしてもらい、しかるべき対処がなされることを望みます。