http://stb.sankei.jp.msn.com/life/news/140715/bdy14071503100001-n1.htm
産経新聞
大病院を紹介状なしで受診する外来患者に新たな負担を求める仕組みの導入に向けて、厚生労働省の審議会が本格議論を始めた。初診料の全額自己負担化案などを軸に検討が進む見通しだ。軽い症状でも大病院を訪れる人は後を絶たない。医師や看護師がこうした患者に追われて疲弊したり、重症患者や救急対応が手薄になったりして、本来の高度な治療に弊害が生じている。勤務医不足の一因にもなっている。新たな負担は、軽症者は中小病院や診療所が担い、大病院を緊急性の高い患者に特化させるのが目的だ。現在200床以上の病院は紹介状のない患者から特別料金を徴収できるが、これを原則、義務化しようというのである。本格的な高齢社会を迎え、患者数はますます増える。大病院から診療所まで医療機関の役割分担を明確にすることなしに医療供給体制は成り立たない。過度な大病院集中をなくすには、紹介状のない患者の負担増はやむを得ない措置だといえよう。だが、いたずらに患者負担を増やすだけでは問題解決とはいくまい。診療所で受診した後に大病院にかかるとなると手間を要するうえに、両方に診察代を払うことになる。検査が重複したり、紹介状の発行代金まで支払ったりしたのでは、直接大病院に行くのと費用面でも大差がなくなる。これで大病院集中が改まるのだろうか。紹介状の無料化も検討課題とすべきだ。負担増を避けようと不必要な救急車を呼ぶ不届き者が現れないともかぎらない。こうした「抜け道」をふさぐ方策も求められよう。まず、なぜ大病院に患者が集中するのかを分析することが肝要だ。複数の診療科を受診するのに大病院が便利という声もあるが、自分の病状を深刻に考え「手遅れにならないうちに大病院に行ったほうが安心」といった「念のため派」が少なくない。 この状況をなくすには、診療所で重症と診断されたら、時間を空けずに大病院で治療を受けられる仕組みを確立し、患者に徹底することが不可欠だ。大病院の受診ハードルを高くする方策とともに、信頼できる地域の「かかりつけ医」を増やすことが急がれる。医療機関のネットワークが十分に機能しなければ、病院の役割分担構想は画餅に帰す。
>>大学病院においては、既に、紹介状の無い患者さんへの特別徴収がなされていますが、今後、一定の基準を越えた大病院においては、特別徴収を行うようにするか否かの議論が厚生労働省の機関にて、なされている状況です。効率化の観点からも、地域と密着している一次病院からの紹介で、大病院に行ってもらうシステムが求められている中、なかなかこの通りに進んでいかないのは、やはり、一次病院や、かかりつけ医の重要性の認識が不足しているところにあるのかもしれません。我々も更なる努力が必要なのかもしれません。