日本歯科大学生命歯学部で有病者歯科医療学会が開催

医療経済出版 http://www.ikeipress.jp/archives/5882

第22回日本有病者歯科医療学会が3月29日から3日間、東京・飯田橋の日本歯科大学生命歯学部で開催された(白川正順大会長・日本歯科大学附属病院口腔外科教授)。特別講演では、福岡歯科大学の田中健蔵理事長(医学博士)が、「口腔医学の見地から有病者歯科医療を科学する」をテーマに、「歯学」から「口腔医学」へという歯科のあり方を提言し注目を集めた。

>>>医学・歯学ともにヒトの体を対象にしたものという点では、同等といえます。なのになぜ保険制度は医科ばかり優遇して、歯科は二の次になってしまうのでしょうか。「責任者出てこい」。(ある程度の年配の先生ならご存じ、漫才師「人生幸朗」師匠の決まり文句です)

インプラント 歯科医の教育の場確保を

NHK NEWSWEB http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130331/k10013573111000.html

あごの骨に金属を埋め込んで人工の歯を取り付けるインプラント治療で健康被害を訴えるトラブルが相次いでいることを受け安全対策を考えるフォーラムが開かれ、歯科医師への教育の場を確保していく重要性が確認されました。

インプラント治療は「自分の歯に近い感覚が取り戻せる」として普及が進む一方、一部の歯科医師の技術が不十分なことなどから、治療後しびれや痛みが残るなどのトラブルがあとを絶ちません。 都内で開かれたフォーラムには、治療に携わる歯科医師やメーカーの代表のほか、国の担当者らが出席しました。 まず患者の救済に取り組む高梨滋雄弁護士が講演し、トラブルの背景として、歯科医師に対してメーカーが行う講習が中心で、大学ではインプラントに関する教育がほとんど行われてこなかった問題点などを指摘しました。 これを受けて出席者が意見を交わし、現在、複数の学会が協力して標準的な治療のルールを定めた指針の策定が進められていることが紹介されたほか、大学や学会、メーカーが連携して歯科医師への十分な教育の場を確保していくことなどを確認しました。 一方、学会などに所属しない歯科医師の水準をどう高めていくかといった課題も指摘されました。 高梨滋雄弁護士は「患者側が安全な医療機関を見極める目を持つことも重要なので、そのための情報提供に努めていくことが欠かせない」と話していました。

>>>今、インプラントは目の敵のように批判の嵐にさらされています。でも、適応症や術式さえ誤らなければ、夢の治療にもなりえる可能性を秘めています。これからもっと研究を進め、歯学教育の中にもひとつの学問として確立されることを心待ちにしましょう。

災害時の歯科医療考える…被災地経験もとに報告

YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20130331-OYT8T01309.htm

災害時の歯科医療のあり方を考える「横須賀・湘南地域災害医療歯科学研究センター」の研究報告会が31日、同センターが設置された神奈川歯科大学大学院(横須賀市稲岡町)で開かれた。東日本大震災の被災地で活動した歯科医師らが報告、提言などを行い、学内外の歯科医師や市民ら約100人が耳を傾けた。

報告会では、日本法医学会から2度にわたり、計11日間、宮城県内の遺体安置所に派遣され、歯の治療痕を記録する「デンタルチャート」を計84人分作成したり、11人の身元確認作業をしたりした同大の簗瀬武史客員教授が講演。デンタルチャートを作成し、カルテと照合して判定する歯科の検視作業は、遺体を迅速に遺族の元に返す上で、重要な役割を担っていることなどを説明した。

簗瀬客員教授が引用した警察庁の資料によると、東日本大震災の死者は1万5786人(2012年3月12日現在)。そのうち、人相・着衣・所持品で判明した1万3658人を除くと、確認方法は歯科所見が1160人と、指紋の365人やDNAの148人を大きく上回り、「有用性が評価された」という。

また、簗瀬客員教授は、派遣されたほかの歯科医師が、検視作業の手順として、遺体のエックス線撮影をしようとしたところ、地元の歯科医師会から「遺体を研究材料にしている」と非難されたことや、デンタルチャートの書式が被災地ごとにバラバラで誤記を招く可能性があったことなども報告。書式を統一した記入用紙の採用や、派遣側と受け入れ側をつなぐコーディネーターの必要性を訴えた。

2013年4月1日  読売新聞)
>>>災害時の歯科医療はいつなんどき必要となるかわからない状況です。そのためにも国を挙げて、ノウハウを基準化して日頃からデータを蓄積しておくべきでしょう。日本歯科医師会はそのリーダー的役割を果たす立場にあるのかもしれません。

[読み得 医療&介護]口腔ケア 基本は歯磨き

ヨミドクター http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=75312

汚れやすい場所 家族がチェック
年を取ると、唾液が減少したり、歯磨きが上手にできなくなったりして、口の中が汚れやすい。介護が必要な場合はなおさらだ。口の中を清潔に保ち、おいしく食べ続けるにはどうしたらいいのか。「口腔ケア」のポイントを探った。

衰える自浄作用
「乾いた口に痛くないように歯ブラシは必ずぬらし、鉛筆を持つように握って」
東京都多摩市の南野デイサービスセンター。定期的に利用者の口腔ケアを担当する歯科衛生士の根本由美子さんがアドバイスする。
ケアを受ける女性(81)は「口の中にカスがたまりやすいが、さっぱりして気持ちがいい」。ほかの利用者からも「食事がおいしく感じられる」「虫歯ができなくなった」と好評だ。「歯の多い高齢者が増えているのに、口の中への関心は薄く、ケアが後回しになりがち」と根本さんは言う。
口腔ケアの基本は、歯ブラシを使った歯磨きだ。高齢者は口のまひや筋力の低下、唾液の減少のために口内の自浄作用が働かず、汚れやすい。日本歯科大学の菊谷武教授は「若い時よりしっかり磨く必要があるのに、磨く能力は衰えている。それを自覚してほしい」と強調する。
高齢者には入れ歯をしている人も多い。洗浄剤につけるだけの人もいるが、歯ブラシや専用ブラシでこすらなければ汚れは取れないので、注意が必要だ。

口内の細菌減らす
体が弱った高齢者の場合は、細菌を含んだ唾液などが誤って気管に入る「誤嚥ごえん」で、肺炎を起こす危険が高い。リスクを減らすには、口内の細菌を減らすことが重要だ。本人が「磨いている」と言っても、磨けているとは限らない。家族が、口の中の汚れやすい場所をチェックし、代わって磨くとよい。
磨く際は、細菌を含んだ水分を誤嚥しないよう、高齢者にあごを引いた姿勢をしてもらう。菊谷教授は「磨いた後は、しっかりと口をゆすぎ、汚れた水分を、確実に口の外にはき出すことが最も重要」と言う。うまくゆすげない人の場合は、指にガーゼを巻き付けて、水分をふき取るように口内をぬぐう。
虫歯や、入れ歯が合わないまま放置されている例も珍しくない。要介護度が重く、通院が難しければ、歯科医師に自宅に来てもらう方法もある。洋歯科クリニック(東京)の草川洋院長は「本人が口の中の異変を訴えるのは難しい。家族が気にして、受診につなげてほしい」と語る。

舌の表面も清潔に
認知症がある人の場合は、口を開けてくれずに家族が困ることが多い。「地域食支援グループ ハッピーリーブス」(東京)の代表で、歯科衛生士の篠原弓月さんは「ケアが『気持ちがいいもの』と感じてもらえるように、少しずつ慣れてもらうのがポイント」と語る。
いきなり、歯ブラシを口に入れようとするのは禁物。恐怖心を抱いているかもしれない。篠原さんは、優しく声をかけながら、肩や首、頬、唇へと徐々に口に近づくように手を触れる。リラックスしてもらい、口の中を触られることに慣れてもらう。1回で全部磨こうとはせず、根気よく続ける。
胃に穴をあけて栄養を注入する「胃ろう」のため、口から食べていない場合も、口の中は汚れる。歯磨きだけではなく、舌の表面と、唇や頬と歯ぐきの間の粘膜部分の汚れを、スポンジブラシを使って優しくこすり落とすのが大切だ。篠原さんは「粘膜への刺激が唾液の量を増やし、脳への刺激にもなる。再び口から食べるための準備にもなる」と強調する。
歯科衛生士による訪問口腔ケアは、介護保険サービスの一つ。ケアマネジャーや地元の歯科医師会に相談するといい。「亡くなった時、口の中が汚れていることを悔やむ家族もいる。適切なケアの仕方のアドバイスを受け、毎日、実践してほしい」と篠原さんは話す。(野口博文、写真も)

(2013年3月31日 読売新聞)

>>>これまでは「〇〇法」「××法」というように、ブラッシングの方法だけが論じられてきました。でもこの記事のように、年齢によって小児には小児に応じた、高齢者には高齢者に応じたブラッシング方法を研究していくことも必要なのではないでしょうか。特にこれから高齢化社会に突入する日本にとって・・・。