ヘルスデージャパン
健康な高齢女性は骨折予防の目的でカルシウム、ビタミンDのサプリメント(栄養補助食品)を摂取すべきではないという勧告を、米国予防医療作業部会(USPSTF)が出した。ただし、この勧告はすでにビタミンD欠乏症や骨粗鬆症がある人には適用されないという。
米国では骨粗鬆症に起因する骨折が年間150万件発生しており、50歳を越える女性の約半数が生涯に骨粗鬆症による骨折を経験する。骨増殖の主な要素の1つはカルシウムであり、ビタミンDがその吸収を助ける。しかし、日々の食事から栄養素を十分に摂取できているかどうか、サプリメントでも骨の保護に有用なのかどうかが問題だ。
USPSTFのVirginia Moyer氏は、ビタミンD、カルシウムの補充に関する幅広い研究を分析。「Annals of Internal Medicine」オンライン版に2月26日掲載された論文で、骨折予防に対して次のように述べている。
・低用量のサプリメントを日常的に摂取しないこと。閉経後の400 IU未満のビタミンDおよび1,000 mg未満のカルシウムによるベネフィットは認められない
これより高用量のサプリメントの日常的な摂取を推奨する十分な根拠はない
・50歳未満の男女のサプリメント摂取を推奨する十分な根拠はない
また、低用量のサプリメント摂取のマイナス面として、400 IU以下のビタミンDおよび1,000 mg以下のカルシウムによって腎結石のリスクがあると報告している。
このガイドラインに対し、栄養補助食品業界を代表する団体は、USPSTFが「女性の健康イニシアチブ(WHI)」のデータに依存しすぎていると批判。別の専門家は、骨折予防だけに焦点を当てているUSPSTFよりも、生理学的視点を取り入れた米国医学研究所(IOM)の報告のほうを支持すると述べている。IOMはほとんどの成人で1,000 mg、50歳以上の女性および70歳以上の男性で1,200 mgのカルシウム摂取を推奨している。
付随論説を執筆した米ニューヨーク大学教授のMarion Nestle氏は、今回の勧告によって、ビタミン・D、カルシウムサプリメントを巡る議論が鎮静化する可能性は低いと述べる一方、このガイドラインは合理的な予防アプローチを示すものであり、「医師は健康的食生活、多くの運動および1日最低15分間の日光浴を助言すべき」との考えを述べている。また別の専門家は、医師が今回の勧告に従ってカルシウムサプリメントの推奨を止めるまでには長い時間がかかることを懸念し、患者のほうからこのガイドラインについて医師に相談するよう勧めている。
>>適度の摂取が望ましいという事ですね。

