基調講演 口の病気 全身に影響

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基調講演 口の病気 全身に影響

口腔ケアから、全身の健康を考える」が10月14日、東京都新宿区のベルサール新宿グランドで開かれた。

日本歯科大病院(東京都千代田区)病院長の羽村章さん、東京医科歯科大歯学部(同文京区)教授の下山和弘さんの基調講演の後、日本歯科医師会常務理事の倉治ななえさん、ロンドン五輪日本代表選手団主将の村上幸史さんも参加し、パネルディスカッションが行われた。約370人が来場し、熱心に聞き入っていた。(コーディネーター 読売新聞東京本社医療情報部長・南砂)

国内でのむし歯を巡る状況は変わってきています。WHO(世界保健機関)がまとめた調査では、歯が生えそろう12歳児のむし歯は1人平均1・9本でした。1975年の5・9本と比べて激減しています。

むし歯は、口の中の常在菌による感染症です。ミュータンス菌などむし歯菌が、食事で摂取した砂糖とくっつくと、酸が作られます。それが、歯を溶かして穴を開けてしまうのです。

ぜひ知ってほしいのは、むし歯は、歯に穴が開くより前に始まっているということです。

むし歯は、歯に透明感がなくなり、白くなることから始まります。酸によって、歯の中にあったミネラル(カルシウムやリン)が外に溶けだしてしまうからです。これが「脱灰」です。

ただ、しばらくすると、唾液で口内が中和され、ミネラルが歯の中に戻る「再石灰化」が起こります。

むし歯は、脱灰と再石灰化のバランスが崩れ、脱灰が過度に進むことで起こります。歯が白くなった時点で見つけられれば、穴が開かないように進行を止める治療が可能です。一度穴が開いてしまったら、自然に埋まることはありません。

歯科を受診すれば、こうした早期のむし歯を見つけることができます。定期的な検診が重要です。

むし歯の予防は、
〈1〉母親の口の中を清潔にし、口移しを避け、子へのミュータンス菌の感染を遅らせる
〈2〉歯磨きで、たくさんのむし歯菌が含まれている歯垢(しこう)をしっかりと落とす
〈3〉フッ化物を使い歯のエナメル質を丈夫にし、再石灰化を促す
――などの対策が有効です。

最近、キシリトールが活用されています。シラカバやカシの木から作られる甘味料です。フィンランドでは、キシリトール入りの食品を積極的に取り入れることで、国民のむし歯を減らすことに成功しました。

特に注目されるのは、早期感染を予防する効果です。母親がガムでキシリトールを摂取することで、口の中のミュータンス菌を減らし、子どもへの感染を防ぎ、むし歯が減るのです。

歯垢を落として、口の中を清潔にすることは、歯周病予防にもつながります。歯周病の直接の原因は歯周病菌です。空気がある場所では増殖しにくい、という特徴があります。歯と歯茎の間が歯垢でふさがれてしまうと、空気が入る隙間がなくなり、菌が増殖してしまうのです。

歯周病は、糖尿病や心臓病、早産とも密接な関係があります。歯周病菌や、炎症によってできる物質が、歯肉から血液を介して全身に運ばれて影響を及ぼすのです。

また、肺炎の原因菌は、口の中にいる細菌と同じものが多く、この細菌が唾液と一緒に肺の中に入り込むことによっても肺炎が起こります。口の中を清潔にし、むし歯や歯周病を予防することは、全身の健康にもつながるのです。

「食後すぐ&ゴシゴシ」磨きが歯のダメージリスクを高める?

resemom
http://resemom.jp/article/2012/11/12/10803.html

「食後すぐ&ゴシゴシ」磨きが歯のダメージリスクを高める?

あなたは食後どれくらいの時間を空けて歯磨きを行っていますか?また、行おうとしていますか?

歯の磨き方に関して、当てはまるもの(近いもの)をお答えください。

製薬企業のグラクソ・スミスクラインは、青山ホワイテリア院長大谷珠美氏監修のもと、20~50歳代の女性800人を対象に「食生活の酸とオーラルケアに関する意識と実態調査」を実施した。

「あなたはどのようなことを意識して歯磨きをしていますか?」という設問に対し、「虫歯を予防したいから」と回答した人は81.5パーセントという結果になった。そのうち、「あなたは食後どれくらいの時間を空けて歯磨きを行っていますか?また、行おうとしていますか?」という設問に対し、「0分~5分未満(できるだけ食後時間を空けずに磨く)」、「5分以上~15分未満」、「15分以上~30分未満」と回答した人は43.3パーセントという結果になった。

大谷氏は、食後は「酸」によって歯の表面のエナメル質が軟化しており、その状態で歯ブラシをすると歯のエナメル質を傷つけてしまう危険性もあるとし、30分から1時間ほど時間をおいてブラッシングすることを推奨している。

同じく「あなたはどのようなことを意識して歯磨きをしていますか?」という設問で、43.6パーセントの人が「歯を美しく保ちたいから(歯の着色・変色を防ぎたい)」と回答している。そのうち、歯の磨き方について「強めにしっかりと磨く」、「やや強めにしっかりと磨く」いずれかを回答した人は56.7パーセントという結果になった。

この結果を受け大谷氏は、過剰な歯磨きは、「酸」によって軟化した、歯の表面のエナメル質を削り落としてしまう危険性があり、歯磨きをする時はゴシゴシ力を入れて磨くのではなく、歯の表面についた酸や、食べカスを取り除く(クリーニングする)というくらいのつもりでブラッシングしてほしいとアドバイスしている。

「あなたは歯磨きが終わった後、どの程度口をゆすぎますか?」という設問に対しては、「口内に歯磨き剤が完全になくなる(歯磨き剤の味がなくなる)まで」と回答した人は71.9パーセントという結果になった。

歯磨きの後、口の中に歯磨き剤が残らなくなるまで口をゆすいでしまうと、歯磨き剤に配合されている成分(フッ素等)が洗い流されてしまう。歯磨き剤に配合されている成分の中でも、フッ素は歯のエナメル質を強化するので、酸蝕歯を防ぐには、歯磨きの後は、口の中に少し歯磨き剤(フッ素)が残る程度が適切だと大谷氏はコメントした。

>>>>>>>一般的に、「食べたらすぐ歯を磨く」というのが、一番いいと思われていますが、これが違う という事をこの記事を読んで短絡的に考えるのはちょっと待って下さい。

この情報のもとになる実験、研究は 実験に用いた食物がどのようなものであるかが明確にしてあるはずです。しかし この記事にはその表記がない。全ての食物に対してそのようなことが起こりうると捉えてしまう表現になっています。酸性度の高いもの(液体含む)は口に入れて歯に接触した時点で酸性に傾くでしょう。では野菜だけ食べていたら? この記事は酸蝕歯に対しての記事だと捉えた方がいいでしょう。

歯ブラシに関する疑問─替え時は? 細菌は付着している?

Wall street journal
http://jp.wsj.com/Life-Style/node_547384

歯ブラシを買い替えるのはいつ?

 常識では、歯ブラシは使い古されてボロボロになったら、新しいものを買うべきだとされている。しかし、それでは遅すぎるかもしれない、と歯科医のハウエル氏は言う。ハウエル氏はテキサス大学サンアントニオ歯学部の健康科学センターで臨床教授を務めている。

 ハウエル氏は目安として3カ月から4カ月に1度、歯ブラシを交換することを推奨する。同氏は好んで「新しい歯ブラシに日付をつける」と言う。裏から見て、4カ月経っても歯ブラシが使われたように見えなかったら、歯みがきの時間が足りないのかもしれないと同氏は指摘する。全体的にきれいにするのと、歯のエナメル質がフッ素を取り込むのに推奨されている時間は2分だ。子どもは歯ブラシを粗末に扱うことが多いので、もっと頻繁に新しいものと交換する必要があるかもしれない。

歯ブラシは細菌がいっぱい?

 古いけばだった歯ブラシでさえ、感染症を引き起こす微生物の巣にはならない。米歯科医師会(ADA)の研究は、ひどい風邪やインフルエンザにり患した後でさえ、歯ブラシが有害な細菌をかくまい、同じ人を再び感染させることを裏付けるような証拠を示すことはなかった。ADAの研究によると、歯ブラシはパッケージから出された瞬間から細菌を運ぶ可能性がある。しかし、とハウエル氏は言う。「バクテリアはわれわれの生活の一部」で、われわれはこれらの細菌と闘う自然のメカニズムをもっていると指摘する。そのなかには、口に存在する酵素も含まれる。

消毒すべきか、消毒せざるべきか?

 悩ましい細菌を始末するために、ときどき歯ブラシを熱する人もいる。だが、沸騰したお湯は歯ブラシの毛を傷めかねない。歯ブラシを電子レンジや食器洗浄器に入れることも同じだ。

 「人は、何か熱いものはモノを清潔にすると思っている。だが、歯ブラシの場合、傷みのないまっすぐな毛が歯と歯ぐきの掃除に最も効果的だ。ゆがんだ毛ではダメだ」とハウエル氏は言う。歯ブラシをよくすすいで、乾燥させればそれで清潔になる。「キャップで覆ってはだめ。湿気のある環境が維持されることになり、完全に乾くまでの間にバクテリアが増殖する可能性がある」とハウエル氏。また歯ブラシを殺菌するとうたっている製品に悩んでもいけない。ADAによると、歯ブラシを完全に殺菌できた製品は今までなかった。

正しい製品はどれ?

 歯の専門家の間では、ドラッグストアの歯ブラシが売られているエリアは「混乱の通路」と呼ばれている、とハウエル氏は冗談を言う。結局のところ、良い歯ブラシとは、ADAの認証がついていて、柔らかく、自分の好みに合うものだ。「電動であろうと、交換時を知らせてくれる線がついていようと、関係ない。十分快適だと感じることができる限りは」とハウエル氏は言う。

 正しく歯をみがいているかどうかを確認するために、年2回、歯科検診を受けるといい。それに毎年使うはずの歯ブラシ4本のうち2本はたいていこれで手に入る。しかも無料で。

歯みがきで変わる生活習慣とその人の年齢

yomidr.yomiuri.co.j
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(だいたいお幾つぐらいの方かは、歯をみがいていただくとわかります)

 美しくメイクをしていたり、若々しいスタイルをしていても、目の前で歯をみがいていただければ だいたいお幾つぐらいの方か分かります。

 これは知り合いの歯科医の言葉で、それ以来私も、歯をみがく人をなにげなく観察するようになりました。

 男女に関係なく年齢が高くなるほど、歯みがき粉をたっぷりとつけ、口の中のものが垂れないように下を向いてみがき、みがくスピードが速く短く、横にゴシゴシという感じ。

 年齢が若くなると、あまりたっぷりと歯みがき粉をつけず、顔を真っ直ぐにして歯を縦にみがき、どちらかというとのん気にていねいにみがいている傾向が強くなる。そして歯ブラシの形状にこだわるのは若い人の方で、年齢が上になるほどボロボロになるまで同じ歯ブラシを使っている。こう言ったところ「すてきだと思っていた男性の歯のみがき方で、がっかりしちゃったじゃないですか」と言われたこともありましたが、それはさておき、1日にみがく回数も年齢が高くなるほど少ないそうです。最近は若い人の中でも、回数が多い人と少ない人に分かれてきているという傾向もあります。

 歯みがきは朝夕が昔の習慣でした。夜は、歯みがき後に何か食べても、そのまま寝てしまうなんてこともあった。こういう時代は虫歯も多かったわけです。

 小学校で巨大な歯型の模型と大きな歯ブラシを持った保健の先生が「歯みがき体操」なんてやって、「みんなでいちにのさ~ん」という歌で、歯みがき方を教えてもらった記憶が私にはあります。あの歯の模型、ホラー映画のように見えて怖かったし、わかりにくいデモンストレーションでした。寝る前に「仕上げみがき」を子どもにやってあげるなんて、私の小さい頃の母には期待できませんでした。

 最近は、女子トイレに歯みがきセットが並んで置いてあるなんて珍しくありませんし、昼休みの終わりにさっさとみがくというよりは、仕事モードに切り替えるセレモニーのようにゆっくりみがいている傾向があります。

 職場でも家でも、マメに歯をみがくことを呼びかけている歯科医も多いのですが、生活習慣を変えるというは大変なことです。友人の歯科医が、「歯周病がひどい高齢者に、テレビを見ながらでも歯はみがけるでしょ? と言ったら、はあ? と怪訝そうな顔が返ってくるんだもん」と嘆いていましたが、居間で歯みがきなんて、そんなお行儀が悪いことをお年寄りはできません。

 歯みがきを奨励するのに、いい方法があります。タバコの禁煙法と結び付けるのです。歯周病はタバコを止められない人に多い。なにかについて歯をみがく習慣を無理やりつけていくと、歯みがきが気分転換になってきます。みがき方はゆっくりでも早くでもかまいません、とにかく回数を増やしていく。

 そうすると、物を食べた後に歯をみがかないと口の中がネバネバしているように思えて、ついみがいてしまう。そうするうちに、今度はタバコを吸うと口の中が気になって歯をみがくようになっていき、だんだんタバコを吸う回数が少なくなってきて、ついにはタバコを吸う方が歯をみがくより面倒になってくる。で、禁煙に成功する。

 これを話したら、今度は「はあ?」と、歯科医から私が言われてしまいました。“石井流禁煙法”ですから、仕方ありません。でももし禁煙に成功したいと思ったら、歯みがきの習慣からスタートです。歯をみがくことを趣味のようにしていけばいいだけです。お金もそんなにかからない禁煙法です。

乳幼児 歯ブラシ事故増加

読売オンライン

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/childcare/cnews/20121031-OYT8T00430.htm

くわえ歩いて転倒 口をケガ

 乳幼児が歯磨き中に転倒するなどし、歯ブラシで口の中をケガする事故が増えている。歯ブラシの危険性に対する認識が保護者に薄いことに加え、子どもが居間や寝室でも歯磨きするようになったことも事故発生の背景にあるようだ。

今年1月、歯磨き中に歯ブラシをくわえたままソファから転落した男児(4)が東京の医療機関に運び込まれた。居間にあるソファのひじ掛け部分(高さ約50センチ)に立って歯ブラシをくわえていたところ、床に落ちたらしい。口の中に刺さった歯ブラシを母親が引き抜いたが、途中で折れていて先端が見つからない。頭部の精密検査で喉の奥にプラスチックの柄の先端部分(約2・5センチ)が刺さっているのが見つかり、摘出手術を受けた。

2月にも、男児(1)が右頬内側に歯ブラシを突き刺して口内の皮膚が破れ、病院で縫合手術を受けた。歯ブラシをくわえたまま、夕食の後片付けをしていた母親の背中に勢いよく抱きついたという。

いずれのケースも命に別条はなかったが、日本小児科学会「こどもの生活環境改善委員会」は今年9月、こうした歯磨き中の歯ブラシ事故が相次いでいるとして学会誌で事例を紹介して警鐘を鳴らした。

実際、子どもが歯磨き中に歯ブラシでケガをする事故は増えている。消費者庁などが全国13の医療機関から消費生活上の事故情報を収集する「医療機関ネットワーク」によると、子ども(1~6歳)が歯磨き中に歯ブラシでケガをして病院へ運ばれた事故は、2010年に1件だったが11年に15件、12年は9月までで17件と急増。東京消防庁の調査でも、07~11年の5年間で229人(0~5歳)が歯ブラシの事故で救急搬送された。(中略)

明海大学歯学部教授(口腔(こうくう)小児科学)の渡部茂さんによると、子どもは立って歩きまわるようになる1歳前後から、行動が活発になる3歳前後の間に、転倒による歯の外傷事故が増える。「歯ブラシに鋭利な部分がないため、危険性を認識していない保護者が多い。しかし、くわえたまま全身の体重が加われば簡単に刺さって脳に達する危険もある」と渡部さんは注意を促す。

こうした事故が起きる背景には、子どもの歯磨き習慣の変化もあるようだ。渡部さんは「子どもが歯磨きをする際、親が仕上げ磨きをしてやることが習慣化して、洗面所以外で歯磨きをすることが当たり前になっている」と指摘する。

「歯ブラシ事故はまれなことではなく、身近に起きることを知ってほしい。その上で、洗面所から移動して磨く時は周囲の大人が十分に注意し、歯ブラシをくわえたまま歩き回ることは絶対にやめさせましょう」と話している。(月野美帆子)

>>>歯科医師からも注意を促すべきかもしれません

「いい歯の日」キラリ表彰

中国新聞 http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201211090041.html

 広島県歯科医師会と県歯科衛生連絡協議会は8日、広島市中区の県歯科医師会館で「いい歯の日(11月8日)」にちなんだ4つの表彰式を開いた。

 80歳以上で20本以上の歯を保つ「8020運動」を呼び掛ける県歯科医師会は、28本以上の県内10人を表彰した。県歯科衛生連絡協は、歯の健康維持に貢献した県歯科衛生士会安佐地区会と歯科医2人に「県歯科保健文化賞」を贈った。

 8020達成者表彰者のうち、県知事賞に選ばれた大竹市の谷川悦子さん(81)は「好き嫌いはせず、朝晩の歯磨きも欠かしていない。受賞を励みに健全な歯を保ち続けたい」と話していた。

舌苔ケアで息きれい 乾燥の季節=口臭の季節

くらしナビ http://sankei.jp.msn.com/life/news/121109/bdy12110908400003-n1.htm

乾燥するこの時期には、口臭が強くなりがち。口の中が乾き、菌の繁殖が進みやすくなるからだ。臭いの原因はさまざまだが、「舌苔(ぜったい)」を知る人はまだ多くない。舌にコケのように付着した汚れのことで、口臭の大きな原因になっている。そんな舌をケアする製品も店頭に各種並び、きれいな息を心がける人が増えている。(川村達哉)

 なぜ舌苔はできるのか。簡単にいうと、まず、舌の表面には舌乳頭(ぜつにゅうとう)と呼ばれる細かいヒダがある。食べかすや、上皮という細胞がはがれたものがヒダに引っかかり、唾液の量が少ないとさらにとどまりやすい状態になり、臭いのもとになる。

 ◆「原因の6割」とも

 食品メーカー、江崎グリコ(大阪市西淀川区)が8月、口臭についての意識調査を20~50代の就業者824人を対象に行った。「口臭の最大の原因は何だと思うか」と聞くと「歯周病・歯肉炎」「歯垢(しこう)」の順に多く、口臭といえば歯という印象が今なお強いことを示した。「舌の汚れ」を重視している人は13・3%だった。

 一方、口臭原因の6割が舌苔と食べかすによるというデータもあるという。

 歯科衛生士で、雑誌に多くの連載を持つ北原文子(ふみこ)さんは、「口臭が気になる人は9割もいるのに原因が分からない人や、舌苔を知らない人が多い。舌の汚れを知り、ケアする習慣を身に付けたいですね」と話す。

 北原さんによると、ここ数年、舌苔が注目されるようになった背景があるという。「軟らかめの食べ物や味の濃いものが普及していますが、食べ過ぎるとかむ回数と唾液の分泌量も減ります。舌苔がとどまりやすい状況になっています」

 ◆神経質なりすぎず

 舌ケアへの関心は高まっている。調査会社の富士経済(東京都中央区)によると、製品(対象は専用ブラシなど舌クリーナー単体)の市場規模は、平成19年の3億6千万円から23年の6億2千万円(推定)へ右肩上がりという。

 注目されているのは、手軽で個性が光る商品。例えば、グリコの「ブレオ」は口の中に入れ、なめるだけでケアができるというタブレットだ。効果が実証され、学会誌に掲載された。

 「かまずに、できるだけ奥の方も含めて舌全体でなめていただければ。舌苔を効果的に除去できる、凹凸のある3層構造です。家庭でも職場でも通勤中でも、いつでも手軽に舌ケアができます。売り上げは前年比160%と好調です」と、同社マーケティング部の河瀬茂宏さんは話す。

 また、電動(音波振動)歯ブラシの裏側に舌ブラシが付いたパナソニック(大阪府門真市)の「ドルツEW-DM51」。1本で歯も舌もケアできるという。

 「20~30代の女性を主なターゲットに開発した製品の最新機種として、9月に発売しました。毎朝毎晩、1回各15秒、舌の奥から手前に優しくブラッシングします」と、同社広報チームの佐々木真弓さん。

 一昨年春、ポシェットに収まるポケットドルツを販売し、半年で100万台という大ヒットに。改良を重ね、外出先ではポケットタイプ、家では舌ブラシ付きのタイプを薦めている。

 北原さんは「舌ケアは大切ですが、神経質になり過ぎず、気楽に。それが健康的に続けるコツですね」。

 鏡で自分の舌をよく見てみよう。うっすら白かったり、黄色だったりしたら要注意。ケアを始めるときかもしれない。

乳幼児 歯ブラシ事故増加

Yomiuri.co.jp

乳幼児 歯ブラシ事故増加
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/childcare/cnews/20121031-OYT8T00430.htm

 

くわえ歩いて転倒 口をケガ

 乳幼児が歯磨き中に転倒するなどし、歯ブラシで口の中をケガする事故が増えている。

 歯ブラシの危険性に対する認識が保護者に薄いことに加え、子どもが居間や寝室でも歯磨きするようになったことも事故発生の背景にあるようだ。

 今年1月、歯磨き中に歯ブラシをくわえたままソファから転落した男児(4)が東京の医療機関に運び込まれた。居間にあるソファのひじ掛け部分(高さ約50センチ)に立って歯ブラシをくわえていたところ、床に落ちたらしい。口の中に刺さった歯ブラシを母親が引き抜いたが、途中で折れていて先端が見つからない。頭部の精密検査で喉の奥にプラスチックの柄の先端部分(約2・5センチ)が刺さっているのが見つかり、摘出手術を受けた。

 2月にも、男児(1)が右頬内側に歯ブラシを突き刺して口内の皮膚が破れ、病院で縫合手術を受けた。歯ブラシをくわえたまま、夕食の後片付けをしていた母親の背中に勢いよく抱きついたという。

 いずれのケースも命に別条はなかったが、日本小児科学会「こどもの生活環境改善委員会」は今年9月、こうした歯磨き中の歯ブラシ事故が相次いでいるとして学会誌で事例を紹介して警鐘を鳴らした。

 実際、子どもが歯磨き中に歯ブラシでケガをする事故は増えている。消費者庁などが全国13の医療機関から消費生活上の事故情報を収集する「医療機関ネットワーク」によると、子ども(1~6歳)が歯磨き中に歯ブラシでケガをして病院へ運ばれた事故は、2010年に1件だったが11年に15件、12年は9月までで17件と急増。東京消防庁の調査でも、07~11年の5年間で229人(0~5歳)が歯ブラシの事故で救急搬送された。

喉を突いてケガをしないよう安全プレートをセットできる乳児用歯ブラシも販売されている

 明海大学歯学部教授(口腔小児科学)の渡部茂さんによると、子どもは立って歩きまわるようになる1歳前後から、行動が活発になる3歳前後の間に、転倒による歯の外傷事故が増える。「歯ブラシに鋭利な部分がないため、危険性を認識していない保護者が多い。しかし、くわえたまま全身の体重が加われば簡単に刺さって脳に達する危険もある」と渡部さんは注意を促す。

 こうした事故が起きる背景には、子どもの歯磨き習慣の変化もあるようだ。渡部さんは「子どもが歯磨きをする際、親が仕上げ磨きをしてやることが習慣化して、洗面所以外で歯磨きをすることが当たり前になっている」と指摘する。

 「歯ブラシ事故はまれなことではなく、身近に起きることを知ってほしい。その上で、洗面所から移動して磨く時は周囲の大人が十分に注意し、歯ブラシをくわえたまま歩き回ることは絶対にやめさせましょう」と話している。(月野美帆子)

折れていたら破片確認して

 万が一、子どもが歯ブラシを口に入れたまま転んだ場合は、どんなことに気をつけたらいいのか。渡部さんは、まず口の中のケガの状態を確認した上で〈1〉歯ブラシが元の形状のままかどうか確かめる〈2〉折れていた場合、破片をのみ込んだのか、周囲に落ちているのか調べる〈3〉破片が見つからなければすぐに病院へ連れて行く――ことなどを勧める。

(2012年11月7日 読売新聞)

口腔がんへの関心を啓発

タウンニュース 小田原版

http://www.townnews.co.jp/0607/2012/11/03/164067.html

小田原歯科医師会(河野力会長)による無料の口腔がん検診が、10月25日に市保健センターで行われた。この検診は近年増加傾向にある口腔がんの早期発見・治療に対する重要性と知識の普及を図ることを目的に、同会が昨年から始めたもの。2回目となる今回は32人の定員に対し、141人の申込みがあった。
問診から始まった検診は、触診、口腔内所見へと進んだ。同会会員の歯科医師と、東海大学歯科口腔外科の専門医によるダブルチェックの後に診察結果が告げられ、要精密検査の結果が出た受診者には、その場で紹介状を出す対応がとられた。
受診した市内在住の大川賀子(よしこ)さんは「口の中のことは自分では分からない。問題なしという検診結果に非常に安心した」と話した。

日歯会、歯の健康力推進歯科医師等養成講習会で施設見学を実施

歯科ニュース http://www.ha-ppy-news.net/topics/100413.html

日本歯科医師会は、平成24年度歯の健康力推進歯科医師等養成講習会を主催し、11月3日(土)4日(日)の両日、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム・特養)、介護老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設(療養病床)、グループホーム(認知症対応型共同生活介護施設)などを対象とした施設見学を実施する。

健康力推進歯科医師等養成講習会は、主に高齢期・寝たきり者等の口腔ケアの推進を図るため、最新の歯科保健医療に関する技術の研鑽や知見の習得及び地域における先進的な医科歯科連携等について本講習会を実施し、在宅歯科医療、口腔ケア等プロフェショナルケアについて専門性をもつ歯科医師及び歯科衛生士をより多く養成し、在宅歯科医療の発展に貢献することを目的として開催される。