http://www.at-s.com/news/detail/618046070.html
静岡新聞
がん患者の口腔(こうくう)管理と口腔トラブルの軽減を目指し、県立静岡がんセンター(長泉町)が2006年、県東部の歯科開業医と構築した医科歯科連携事業に、県中西部の歯科医らの登録が徐々に広がっている。同センターは連携歯科医の拡充とともに、がん治療を行う他の基幹病院が地元の歯科医と同様の連携体制を築くことを期待している。
地域での医科歯科連携は全国に先駆けた取り組み。同センターで手術や抗がん剤、放射線治療を受ける患者が、専門講習を経て認定された身近な登録歯科医で口腔ケアを受ける。登録歯科医は術後や治療中も継続的に口の衛生管理に当たる。
県東部の登録医は3月末現在で歯科医師会会員の60%に当たる365人。10年頃から中西部の歯科医の登録も始まり、中部80人、西部60人までに増えた。
11年に登録した静岡市葵区の八木康夫さん(60)は、昨年同センターで咽頭がん手術を受けた60代の男性患者のかかりつけ医。「がんセンターと地域の歯科医の間にできた画期的な連携を生かし、引き続き口腔ケアの重要性の発信や啓発に努めたい」と話す。
県内のがん診療拠点病院の中には、院内の医科歯科連携に着手している施設はあるが、地域の開業医と組織的に連携しているケースはない。
同センターは今後、地域歯科との連携の仕組みづくりを目指す病院に、構築した連携ネットワークやノウハウを積極的に情報提供する方針。東部では3病院が導入への意欲を示しているという。
同センターの大田洋二郎歯科口腔外科部長は「歯科が無い病院で受診するケースも含め、すべてのがん患者さんが安心して治療が受けられる体制の整備が重要」と強調する。
<メモ>がんの治療前の歯科治療やケアは、がん手術による傷口の感染や抗がん剤・放射線治療で起こる口内炎などの口腔内のトラブルを予防し、症状を軽くする。国立がん研究センター(東京)と日本歯科医師会は2010年度、同センターの1都4県の患者を対象に医科歯科連携事業を開始し、全国レベルでの実施体制の構築を目指して講習内容のマニュアル化なども進めている。静岡県が策定した「がん対策推進計画」(13~17年度)にも医科歯科連携による口腔ケアの推進が盛り込まれた。がん治療に伴う医科歯科連携の取り組みは12年4月の診療報酬改定で、「周術期口腔機能管理」の項目として加わった。
>>医科と歯科との連携は、昨今の記事(大分大学)でも取り上げましたが、「周術期口腔機能管理」の概念が保険導入されたことで、特にがん患者への口腔管理については、医科との連携が着実に進み、充実化が伺え知れます。今後も、医科と歯科との連携が広く進んでいくことを、願っています。
(参考記事)
大分大、がん患者に口腔ケア
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/oita/news/20130423-OYT8T01403.htm