男と女の関係を変えた「直立姿勢」

日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0900R_Z00C13A4000000/

日経ヘルス&プルミエ

男と女の関係を変えた「直立姿勢」 働きもののカラダの仕組み 北村昌陽

いい季節になりましたね。休日はどこかへ出かけますか? どこへ行くにしても、私たちは移動するとき、必ず2本足で歩きます。それが人間の特徴。そして「直立二足歩行」は、思わぬところでも、私たちの生活に影響しているようです。
子育ての経験がある人なら、赤ちゃんが初めて立ったときの感動を覚えているかもしれない。通常、赤ちゃんは1歳前後になると、自力で立てるようになる。体に根付いた本能的な力に導かれて、自然と2本足で立ち上がるのだ。
ただ動物界を見渡すと、常時体を直立させる姿勢は、かなり特殊。以前、ある動物園でレッサーパンダが直立姿勢をとって話題になったが、ああいう姿が注目されること自体、人間の特殊さの表れといえよう。
姿勢が特殊なのは、それを支える骨格が特殊だから。人類の化石研究が専門の、国立科学博物館名誉研究員の馬場悠男さんによれば、人体骨格のユニークな特徴は「骨盤」と「足のアーチ」に表れているという。
「400万年ほど前、骨盤と足の骨格が現代人とほぼ同じ形になった時点から、人類は直立二足歩行動物になったのです」

■骨盤と「足のアーチ」は時間差で進化
人間の骨盤は、おわんのような形が特徴的だ。このおわんが、直立した胴体の一番底で、腸などの内臓の重さをしっかり支える。
「これは人間特有の形。人間と近縁の類人猿、例えばチンパンジーでも、骨盤の形はむしろ四足歩行の動物に近いですね」。チンパンジーの骨盤は、平べったい板状。背骨の両側に2枚の板状の骨を並べたような形だ。
人類の祖先の骨盤がおわん状になったのは、今から600万~700万年ほど前と推測されている。これで、内臓の重さを支えると同時に、骨盤上部(「腰骨」にあたる部分)が広がってお尻の筋肉が大きく発達し、直立姿勢が安定したといわれている。
ん、ちょっと待って。さっきは確か、400万年前といいましたよね?
「ええ、このあと足にアーチができるのが約400万年前です」
つまり、「おわん状の骨盤」と「足のアーチ」の間に、タイムラグがあるってこと? 「そう。その間の200万~300万年ほど、人類の祖先は、おわん状の骨盤と、チンパンジーのように木の枝をつかめる足を併せ持った姿だったのですよ」
足のアーチは、平らな地面を効率よく歩くのに適した骨格。400万年ほど前、気候の変動によって人類の祖先はサバンナのような平原で暮らすようになり、足もアーチ型になった。でもそれより前、森林に住んでいたころから、骨盤はすでにおわん状。つまり彼らは最初、森の中で立ち上がったのだ。
ただ、枝をつかめる足は、長い距離を歩くには不向き。ということは、枝の上で立ったの?
「そうです。2本足で立つと、空いた両手で物を持てますね。これで、雄が雌にプレゼントを運び、雌はより良いプレゼントを持ってきた雄を選ぶようになった。雌が選択権を握ったことで、人類は一夫一妻の習性になったという説があります」
へぇー、確かにテレビの動物番組を見ると、チンパンジーなどは群れで生活している。ああいう生活から一夫一妻へシフトしたのは、2本足で立ち上がったからなのか。そんなところにまで影響するとは、「立つ」ってすごいことなんだな。

■足のアーチ構造は歩かないと衰える
ところで、足にアーチがあるのも人間特有ですか?「人間以外でアーチ骨格を持つ動物といえば、ゾウです」
ゾウ?
これはまた意外な名前が出てきたが、アーチ骨格の足は重さに強く、体重の重い動物に適しているという。人間はゾウよりはるかに軽量だが、2本足という特殊な姿で歩くには、アーチが必要だったようだ。「歩くためのアーチですからね。あまり歩かない生活では衰えるのも当然でしょう」
なるほど。確かに外反母趾(ぼし)やタコなど、足のお悩みはアーチの衰えと直結している。せっかくの二足歩行の体なのだから、きちんと生かしたいものです。

>>>人類の直立二足歩行はもともと樹上生活から平原へ降り立ったことから始まったようです。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~t_tajima/nenpyo-1/se-0-6c.htm
直立姿勢にはいろいろなメリット・デメリットがありますが、直立したおかげで言語が発達したという説があります。
http://www.tcct.zaq.ne.jp/nitta/kenko/009homosapiens.html

 

イベント:「食習慣と歯」考える 府条例制定記念、講演やシンポ−−京都・下京 /京都

毎日jp http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20130421ddlk26100340000c.html

毎日新聞 2013年04月21日 地方版

昨年12月に施行された「府歯と口の健康づくり推進条例」制定を記念するイベント「お口の健康は元気の秘訣(ひけつ)」(府歯科医師会主催、府、京都市共催、毎日新聞社など後援)が20日、京都市下京区のシルクホールで開かれた。約750人が、健康な食習慣と歯の関係について耳を傾けた。
同条例は歯周病などを予防するために早期治療を府民に促す内容。条例の趣旨を広く伝えようとイベントを企画した。
日本歯科医師会の大久保満男会長が「『いのちと食』を支える歯科医療」と題して基調講演をした。大久保会長は「他の動物と違い、人生をどう生きるかを考えるのが人間」としたうえで、歯科医療の使命を「高齢者になっても口から食べることを保障し、人間の尊厳を守ることだ」と説明した。
講演の後は、府歯科医師会の岩佐勝也理事が座長を務めるシンポジウムがあり、大久保会長らが「食と歯」について議論を交わした。【松井豊】

>>>医食同源ならぬ「歯食同源」とでも言いましょうか。いつまでの自分の歯で食べたいものです。
ところで、ドイツで面白い研究をしていました。マウスに1.人間の食事、2、動物園のチンパンジーに与える食事、3、『McDonald’s』のメニューを食べさせ、それが遺伝子発現にどういう影響を与えるかという比較実験だそうです。
http://wired.jp/2008/02/21/%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E3%81%AF%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%99%BA%E7%8F%BE%E3%81%AB%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E2%80%95%E2%80%95%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%AE%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E3%82%84%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B9/

それによると人間とチンパンジーの食事ではマウスの肝臓の遺伝子に違いがあったそうです。なお、下欄の補足部分に「McDonald’sの食事は脳における遺伝子発現の違いにおいて若干の相関関係があったという。ごくわずかなもので統計的に有意ではないが、飽和脂肪と精白糖の多い食事が神経障害を引き起こすことを示唆する他の研究成果に照らすと、気にかかる話ではある。」とありました。安易にファーストフードにたよることへの警鐘とも取れます。

医療相談室 Q) 歯科インプラント後の服薬は

ヨミドクター http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=76111

医療相談室

Question
歯科インプラント後の服薬は
昨年5月に歯科インプラントの手術を受けました。骨粗しょう症の薬「エビスタ」を服用中で、歯科医から「治療中はビスホスホネート製剤に変更しないで」と指示されました。(59歳女性)

Answer
骨粗しょう症のBP製剤 影響も
岸本裕充(ひろみつ)兵庫医大歯科口腔(こうくう)外科教授(兵庫県西宮市)

歯科インプラントは、歯を失った骨に金属の人工歯根を埋め込み、完全に結合させたうえで、人工歯根に歯冠部分をつけ、歯の形を再現する治療です。
一方、骨粗しょう症の薬には、骨の代謝を遅くするビスホスホネート(BP)製剤、骨に対し女性ホルモンのような働きをする「エビスタ」をはじめとしたラロキシフェン塩酸塩などがあります。
BP製剤は、最も骨折予防効果に優れる薬の一つです。骨密度の低下などの理由で、医師がBP製剤を勧める可能性はあります。
BP製剤を使っていると、抜歯やインプラント手術のように顎の骨の治癒が必要な治療で、治る速度が遅くなる場合があります。手術後の経過が悪いと、まれに顎の骨が壊死(えし)することもあります。
したがって、抜歯やインプラントの手術を行う時には、BP製剤を一時中断することがあります。一方、BP製剤は骨に強力に沈着しているため、短期間中止しても効果はあまりないという考え方もあります。
手術後1年近く経過し安定しているならば、エビスタをBP製剤に変更しても、直ちにインプラントに悪影響を及ぼすことはないでしょう。ただし、インプラントの周囲に炎症などが生じた場合、治りに影響を及ぼす可能性はあります。
毎日の適切な口腔清掃と歯科での定期的なメンテナンスが必須です。BP製剤への変更が必要になったら、その時点で、インプラントの状態を慎重に評価する必要があるでしょう。

(2013年4月20日   読売新聞)

>>>BP製剤については2008年1月に日本口腔外科学会が示したガイドラインの中でも、
「いまのところ、BP系薬剤による顎骨壊死については、発症機序、予防法、対処法と未だ明確
なものがなく、BP系薬剤の処方医と歯科医 ・歯科口腔外科医の間で、不安感が広がっているのが現状であります。」
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=bp%E8%A3%BD%E5%89%A4&source=web&cd=4&cad=rja&sqi=2&ved=0CEIQFjAD&url=http%3A%2F%2Fwww.jsoms.or.jp%2Fpdf2%2Fbone_bisphos.pdf&ei=tCF1UdSSBIy4iAfyjIGQBg&usg=AFQjCNEdambN8S6igx2li4u8rxtuZr0z7A
と記述されています。とりあえず安全策を取っておこうという方針を取らざるを得ないというのが実情でしょう。

虫歯治療で抜いた神経再生、世界初の臨床研究へ

ヨミドクター http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=76444

虫歯の治療で抜いた歯の神経(歯髄)を、親知らずから取り出した細胞を移植して再生する世界初の臨床研究を国立長寿医療研究センター(愛知県)の中島美砂子部長らが今月内にも始める。
細菌による虫歯再発や化膿(かのう)を防ぎ、歯の寿命を長くできると期待される。

症状の重い虫歯の治療では、歯の中央部分に位置する歯髄をくりぬき、空間を金属などで補強する。周囲はセメントで固めるが、すき間から細菌が入り、虫歯が再発したり、歯の根もとが化膿したりすることも多い。抜歯に至る場合もある。
臨床研究では、患者5人の、親知らずなど不要な歯から、歯髄の再生を促す細胞を採って培養。培養した細胞を、とどまらせる役割のたんぱく質とともに、歯髄の抜けた空間に注入する。犬の実験では2か月後に歯髄が回復。臨床研究では、同様の効果があるか、安全性と有効性を確認する。

 2013年4月20日 読売新聞)

>>>古来より抜去された智歯を失われた大臼歯の代わりにする再植術が行われてきました。
また広島大学では抜去した歯牙を冷凍保存して将来利用しようという研究(ティースバンク)もおこなわれています。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/orthod/details1001.html

今回の研究はiPS細胞とはまた違った意味での生体移植術といえそうです。まだまだ始まったばかりなので、今後の成果に注目したいものです。