乳幼児 歯ブラシ事故増加

Yomiuri.co.jp

乳幼児 歯ブラシ事故増加
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/childcare/cnews/20121031-OYT8T00430.htm

 

くわえ歩いて転倒 口をケガ

 乳幼児が歯磨き中に転倒するなどし、歯ブラシで口の中をケガする事故が増えている。

 歯ブラシの危険性に対する認識が保護者に薄いことに加え、子どもが居間や寝室でも歯磨きするようになったことも事故発生の背景にあるようだ。

 今年1月、歯磨き中に歯ブラシをくわえたままソファから転落した男児(4)が東京の医療機関に運び込まれた。居間にあるソファのひじ掛け部分(高さ約50センチ)に立って歯ブラシをくわえていたところ、床に落ちたらしい。口の中に刺さった歯ブラシを母親が引き抜いたが、途中で折れていて先端が見つからない。頭部の精密検査で喉の奥にプラスチックの柄の先端部分(約2・5センチ)が刺さっているのが見つかり、摘出手術を受けた。

 2月にも、男児(1)が右頬内側に歯ブラシを突き刺して口内の皮膚が破れ、病院で縫合手術を受けた。歯ブラシをくわえたまま、夕食の後片付けをしていた母親の背中に勢いよく抱きついたという。

 いずれのケースも命に別条はなかったが、日本小児科学会「こどもの生活環境改善委員会」は今年9月、こうした歯磨き中の歯ブラシ事故が相次いでいるとして学会誌で事例を紹介して警鐘を鳴らした。

 実際、子どもが歯磨き中に歯ブラシでケガをする事故は増えている。消費者庁などが全国13の医療機関から消費生活上の事故情報を収集する「医療機関ネットワーク」によると、子ども(1~6歳)が歯磨き中に歯ブラシでケガをして病院へ運ばれた事故は、2010年に1件だったが11年に15件、12年は9月までで17件と急増。東京消防庁の調査でも、07~11年の5年間で229人(0~5歳)が歯ブラシの事故で救急搬送された。

喉を突いてケガをしないよう安全プレートをセットできる乳児用歯ブラシも販売されている

 明海大学歯学部教授(口腔小児科学)の渡部茂さんによると、子どもは立って歩きまわるようになる1歳前後から、行動が活発になる3歳前後の間に、転倒による歯の外傷事故が増える。「歯ブラシに鋭利な部分がないため、危険性を認識していない保護者が多い。しかし、くわえたまま全身の体重が加われば簡単に刺さって脳に達する危険もある」と渡部さんは注意を促す。

 こうした事故が起きる背景には、子どもの歯磨き習慣の変化もあるようだ。渡部さんは「子どもが歯磨きをする際、親が仕上げ磨きをしてやることが習慣化して、洗面所以外で歯磨きをすることが当たり前になっている」と指摘する。

 「歯ブラシ事故はまれなことではなく、身近に起きることを知ってほしい。その上で、洗面所から移動して磨く時は周囲の大人が十分に注意し、歯ブラシをくわえたまま歩き回ることは絶対にやめさせましょう」と話している。(月野美帆子)

折れていたら破片確認して

 万が一、子どもが歯ブラシを口に入れたまま転んだ場合は、どんなことに気をつけたらいいのか。渡部さんは、まず口の中のケガの状態を確認した上で〈1〉歯ブラシが元の形状のままかどうか確かめる〈2〉折れていた場合、破片をのみ込んだのか、周囲に落ちているのか調べる〈3〉破片が見つからなければすぐに病院へ連れて行く――ことなどを勧める。

(2012年11月7日 読売新聞)

社会保障審議会で協会けんぽの財政について討議、現在の国庫補助率等維持の場合は平成29年度に保険料率11.2%との試算も

医療経済出版

社会保障審議会で協会けんぽの財政について討議、現在の国庫補助率等維持の場合は平成29年度に保険料率11.2%との試算も
http://www.ikeipress.jp/archives/5295

 

厚生労働省は11月7日、第57回社会保障審議会・医療保険部会を開催した。主な議題は2つで「協会けんぽの財政状況について」と「産科医療保障制度について」だった。
特に焦点となっているのは、平成22年度~24年度の措置として13.0%から16.4%に引き上げられている国庫補助率と、後期高齢者支援金への総報酬割(現在は3分の1に導入)の問題。協会けんぽとしては国庫補助率の維持(あるいは引上げ)と総報酬割全面導入の両立が望ましく、財務省は総報酬制を全面導入して国庫補助率は抑制、健保組合は現状での総報酬制には反対と立場は割れており、厚生労働省がどこに落とし所を探るか非常に難しい情勢だ。
資料の中では、協会けんぽの保険料率の推移を6つのケースで予想しているが、現行の国庫補助率16.4%、総報酬制の1/3導入が維持された場合で、平成29年度には保険料率が11.2%に達するとされている。また、協会けんぽに比して健保組合の保険料率が平均として低いことや、加入者の所得水準が高いことを示す資料も掲載されており、厚生労働省としては総報酬制を全面導入したい意向だ。ただし、健保組合では組合による財政状況の格差も大きく、すでに協会けんぽより保険料率が高くなっている組合も存在する。また、保険料率の伸びが抑えられているのは健康維持の努力が反映されているためとの主張もあり、現状での総報酬制の全面導入には強く難色を示している。
後期高齢者医療制度の改革が必要という点では各所の認識は一致しているものの、政局の混迷で国民会議の立ち上げも遅れている。抜本的な改革案が出るまでに財政の一層の悪化を招かないためにも、国庫と各団体、制度間でのバランスのとれた調整が必要とされている。

※総報酬割/後期高齢者医療制度への保険者からの支援金の割り振り方法。加入者の所得水準が高い保険者ほど支援金の負担割合が高くなる。現在は1/3に導入されており、残りの2/3は加入者の人数をベースに割り振る加入者割となっている。

親知らずからiPS細胞 岐阜大、山中教授と共同研究

岐阜新聞

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20121107/201211071728_18547.shtml

 

親知らずからiPS細胞 岐阜大、山中教授と共同研究

◆応用へ道、国際学会表彰

 岐阜大学は7日、同大大学院医学系研究科の手塚建一准教授(47)らの研究グループと、ノーベル賞を受賞した山中伸弥京都大教授らの研究グループの共同研究で、親知らずから、日本人の約20%と適合する型を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製に成功した、と発表した。

 iPS細胞はどんな細胞にもなることができる。難病を治したり、創薬に役立つと期待されているが、移植をすると、白血球の型が異なることから拒絶反応が起きやすいという課題がある。

 手塚准教授らが作製した細胞は多くの人の白血球型に適合するため、拒絶反応が起こりにくく移植しやすい。iPS細胞の臨床への応用にかかる費用と時間を抑制できる成果となった。また抜歯した後に捨てる親知らずを材料にするため、材料の確保は容易。手塚准教授は「再生医療分野などで新薬の開発がしやすくなる」と期待する。

 今回作製したのは、2種類の「HLAハプロタイプホモ」と呼ばれる特殊な白血球の型を持つiPS細胞。親知らずから取り出した歯髄細胞に、山中教授が発見した細胞を初期化する四つの遺伝子を入れ、作製した。

 今回の研究成果に関連する論文が歯学専門紙「ジャーナル・オブ・デンタルリサーチ」に掲載された。これを受け、研究グループの研究が国際歯科研究学会と米国歯科研究学会のウィリアム・J・ギース賞を受賞した。